売上アップの近道はここに!今すぐ始めたいWeb予約システムの導入ガイド

1. はじめに:Web予約システムは“便利”を超えたお店の成長パートナー

今の時代、Web予約システムは「あると便利」なだけのツールではありません。飲食店や美容院、クリニック、ホテルなど、サービス業のお店にとって、売上アップや業務効率化を支える大切な存在です。

一番のメリットは、24時間いつでも予約を受け付けられること。営業時間外でも、スマホやPCから簡単に予約できるので、「また今度にしよう…」と諦めていたお客さまの来店チャンスを逃しません。

さらに、予約管理が自動化されることで、電話対応や台帳の手書き作業にかかる時間が大幅に減り、スタッフが接客やサービスに集中できるようになります。

リマインド機能でドタキャンの防止、顧客データを活かした再来店を促すアプローチなど、リピーターづくりにも役立ちます。

この記事では、「どんなシステムを選べばいいの?」「予約ページの見せ方は?」「集客にどうつなげる?」といった疑問に答えながら、Web予約を活用して売上を伸ばすための実践的なヒントを紹介していきます。
Web予約の導入で、新規・リピーターの増加、業務の効率化、売上の安定化――。あなたのお店にぴったりの仕組みが見つかれば、きっと次の一歩を踏み出す大きな力になりますよ。

2. Web予約システムがお店の売上をグンと伸ばす!5つの「なるほど!」な仕組み

Web予約システムがどうしてお店の売上アップにこんなに役立つのか、その具体的な仕組みを「なるほど!」と納得していただけると、システムの効果をもっともっと引き出せるようになります。

主に次の5つのポイントから、予約システムがあなたのお店の売上を伸ばすお手伝いをしてくれるんです。

2-1. もっと多くの人に「お店、見つけた!」と思ってもらい、予約のチャンスを広げます

予約システムの最大のいいところは、お店の場所や時間に縛られなくなること。
24時間365日、お店が「予約受付中!」の看板を出し続けられるイメージです。だから、お店が閉まっている夜中でも、スタッフが電話に出られない忙しい時間帯でも、お客さまは「予約したいな」と思ったその瞬間に、予約のチャンスを逃しません。特に、夜寝る前に次の週末の予定を立てるお客さまや、電話で話すのがちょっと苦手…という若い世代のお客さまにも、気軽にお店の予約をしてもらえるようになります。

それに、お店のホームページだけじゃありません。例えば、いつも使っているグルメサイトや、Googleで何かを検索した時、Googleマップでお店を探した時、さらにはInstagramやX(旧Twitter)といったSNSなど、お客さまが目にする色々な場所と予約システムをつなげることができます。そうすると、もっともっと多くの人にお店の存在を知ってもらえるようになるんです。
「Googleで予約」なんて機能を使えば、お店を検索したその画面から、すぐに予約に進んでもらえます。予約までの「あと一手間」がぐっと減るから、お客さまも楽ちんですよね。

今のお客さまは、ネットで簡単に予約できるのが当たり前だと感じている方が多いので、この便利な機能がないと、もしかしたら他のお店にお客さまが流れてしまう…なんてこともあるかもしれません。

2-2. スタッフの仕事のやりくりが上手になり、お店のコストも賢く減らせます

予約システムは、お客さまからの予約受付、お店の空き状況の確認、予約情報の管理、予約確認の連絡といった、今まで人がやっていた仕事を、賢く自動でこなしてくれます。これによって、スタッフが電話にかかりっきりになったり、予約台帳に手で書き込んだりしていた時間を、大幅に減らすことができるんです。
その貴重な空いた時間を、お客さまへの心温まるおもてなしや、新しいメニュー開発、お店をもっと良くするためのアイデア出しなど、もっとお店のためになる仕事にたっぷり使えるようになります。

それに、テーブルの埋まり具合や、予約の時間枠の使い方が効率よくなることで、ぽっかり空いてしまう席や時間をできるだけなくし、お店の「稼働率」(どれだけお店が有効に使われているか)を最大限に高められます。

賢いシステムの中には、過去の予約データやお客さまの希望に合わせて、一番良い席の配置を自動で考えてくれるものも。これなら、お店全体の収益アップにも自然とつながりますね。予約システムの月々の費用を考えても、スタッフの手間が減ることで人件費が抑えられる効果を考えれば、多くの場合、「入れてよかった!」と思えるはずです。

2-3. 「あちゃー…」な売上のロスを、できるだけ小さくします

飲食店やサービス業のお店にとって、お客さまが連絡なしでキャンセルしてしまう「ドタキャン」は、本当に大きな痛手ですよね。でも、予約システムの自動お知らせ機能(メールやSMSで「ご予約の日時が近づきましたよ」とお知らせする機能)が、お客さまに予約の日時をもう一度思い出してもらうことで、うっかり忘れによるドタキャンを大幅に減らすお手伝いをしてくれます。

実際に、予約システムを入れてから「キャンセルが本当に減った!」というお店の声は、たくさん聞こえてきます。

さらに、予約の時に事前に料金の一部を支払ってもらったり、クレジットカードの情報を入力してもらったりする機能(もちろん、安全な方法で!)は、お客さまの「まあ、いっか」という軽い気持ちのキャンセルにブレーキをかけてくれます。悪質なドタキャンを防ぐのにも役立ちます。もし、それでもキャンセルが出てしまったとしても、大丈夫。自動でキャンセル待ちをしていたお客さまに「空きが出ましたよ!」と連絡が行き、空いた枠をすぐに次のお客さまに案内できるようにすることで、お店の損をできるだけ小さくできる、というわけです。

2-4. お客さまの「好き!」や「よく使う!」を集めて、もっと喜ばれるお店に

Web予約システムは、予約の時にお客さまのお名前や連絡先だけでなくどんなサービスをいつ利用したか、何回目の来店か、何か特別な要望があったか…といった情報を、まるで優秀な秘書さんのように自動でコツコツと集めてくれます。これらのデータは、お店にとってまさに「宝の山」!

この「宝の山」をじっくり見てみると、お客さまがどんな人で、何を一番喜んでくれて、どんな風にお店を使ってくれているのか、といったことが手に取るように分かってきます。そうすれば、「このお客さまには、こんなお知らせが喜ばれるかな?」と、一人ひとりの心に響くような、特別な宣伝ができるようになるんです。

例えば、お誕生日が近いお客さまには「おめでとうございます!」のメッセージと一緒にささやかなプレゼントをお知らせしたり、以前エステのAコースを利用したお客さまには「Aコースと相性ぴったりのBコースも、今ならお得ですよ」とおすすめしたり、スイーツ好きな女性グループだけに「新作ケーキの試食会、いかがですか?」とこっそり案内したり…。そんな風に、お客さま一人ひとりに合わせたアプローチで、「また行きたいな」と思ってくれるリピーターさんを、効果的に増やせます。

それに、予約データ全体(「この曜日のこの時間帯は、いつも予約でいっぱいだな」「このメニューが一番人気だ!」「最近、新しいお客さまが増えてきたぞ」など)を分析すれば、これからの宣伝方法やスタッフの配置、新しいメニューの開発、値段の見直しといった、お店の経営に関わる大切な判断を、勘だけに頼らずに、しっかりとした根拠を持ってできるようになります。

2-5. お客さまの「心地いい!」を高めて、お店の大ファンを育てます

ネットでいつでも、どこでも、自分の好きなタイミングで簡単に予約が済ませられる。この便利さは、お客さまの「このお店、いいな!」という気持ち(満足度)を、直接的に高めてくれます。それに、予約システムのおかげでお店の運営がスムーズになれば、お客さまを「お待たせしました…」と焦らせることも少なくなり、これもまた、お客さまの心地よさにつながる大切なポイントです。

そして、集めたお客さまのデータは来店時のおもてなしにも活かせます。例えば、以前注文して「おいしい!」と言ってくれた料理や、アレルギーがあって食べられないものを事前に把握しておけば、よりスムーズで、お客さま一人ひとりに「私のこと、分かってくれてる!」と感じてもらえるような、温かいサービスができますよね。

さらに、きちんとしたオンライン予約システムを使っていること自体が、「このお店、ちゃんとしてるな」「なんだか信頼できそう」とお客さまに感じてもらい、お店のイメージアップにもつながる、という嬉しい効果もあるんです。

これらの良いことがパズルのピースがはまるように、互いに関わり合うことでWeb予約システムはただ仕事を楽にする道具というだけでなく、お客さまがお店で過ごす時間全体をより豊かで心地よいものにするための、なくてはならない存在になります。そしてそれが、お店の売上が長く、安定して伸びていくための、しっかりとした土台となってくれるのです。

3. うちのお店にピッタリはどれ?お店の種類ごとに見る、ベストな予約システムの選び方

Web予約システムを入れて、「よし、これで売上アップだ!」と期待しても、自分のお店に合わないシステムを選んでしまっては、その効果も半減してしまうかもしれません。大切なのは、自分のお店の仕事のやり方や、どんなサービスを提供しているか、お店の大きさ、そしてかけられる費用などをしっかり考えて、まさに「うちのお店のためにあるみたい!」と思えるようなシステムを選ぶことです。

ここでは、システムを選ぶ時にまず考えておきたい基本的なことから、お店の種類によって特に「これが欲しい!」という条件、そして主な予約システムをどうやって比べたらいいかまで、分かりやすく説明しますね。

3-1. システムを選ぶ前に、まずここをチェック!お店の「欲しいものリスト」を作ろう

まず最初にやるべきことは、自分のお店にとって「これだけは絶対に外せない!」という機能と、「これがあったら、もっと便利になるな、もっとお客さまに喜んでもらえるな」という機能を、紙に書き出すなどしてリストアップすることです。

基本的な予約の受付や管理の機能はもちろんですけど、例えば…

  • スタッフの指名予約(「あの美容師さんにお願いしたい!」というお客さまのために)
  • お部屋や特別な機械の同時予約(エステの個室と施術機械、みたいな感じで)
  • ネットでのかんたん支払い
  • お客さまの情報管理(「〇〇さんは前回このメニューだったな」とか)
  • 売上などのレポート機能(「今月はどんな感じかな?」が一目で分かる)

など、具体的にどんな機能が必要かを、お店のスタッフみんなで話し合って、はっきりさせましょう。

最初から「あれもこれも!」とたくさんの機能がついた、ちょっとお高めのシステムを無理して入れる必要はありません。まずは、本当に最低限必要な機能から始めて、お店が大きくなったり、新しいサービスを始めたりするのに合わせて、少しずつ機能を増やしていけるようなシステムを選ぶ、というやり方も賢い方法です。

将来、お店を増やしたいな、とか、もっと色々なサービスを提供したいな、スタッフも増やしたいな、と考えているなら、そのシステムがお店の成長にちゃんとついてこられるか(専門的にはスケーラビリティなんて言います)も、確認しておきたい大切なポイント。もし、今すでにいくつかお店を持っている、またはこれからそういう計画があるなら、たくさんのお店を一つの画面でまとめて管理できる機能があるかどうかは、すごく重要になります。

そして、今使っている他のお店の大事な道具(例えば、お店のホームページ、レジのシステム、食べログやホットペッパーみたいなグルメサイト、Googleビジネスプロフィール、LINEやインスタなどのSNS、お客さまが支払いをする時のサービスなど)と、新しい予約システムが、どれだけスムーズに「仲良く」つながるか(連携できるか)も、よく考えるべき点です。これがうまくいくかどうかで、単に予約を受け付けるだけの道具で終わるか、お店全体の仕事をうんと楽にしてくれる「頼れるパートナー」になるかが分かれる、と言っても過言ではありません。

費用については、システムを入れる時に最初にかかるお金、毎月かかる利用料、予約の数が増えると追加でかかるお金、お客さまがカードで支払った時の手数料、特別な機能を追加する時のお金…などを、全部合わせて考えないといけません。
「無料プラン」というのもありますが、使える機能や予約できる数に制限があることが多いので、システムを入れることでどれだけコストが減らせそうか、どれだけ売上が上がりそうかをちゃんと計算して、「これなら元が取れるな!」と納得できるものを選ぶことが大切です。

最後に、システムの「使いやすさ」と、困った時の「サポート体制」も、選ぶ時のとても大切な基準。お店のスタッフもお客さまも、システムが直感的に「あ、こうすればいいんだな」と分かりやすく使えるかどうか。そして、システムを入れ始めた時の説明や、何か問題が起きた時に、電話やメール、チャットなどで、親切に、そしてすぐに対応してくれるサポートがあるかどうかも、しっかり確認しておきましょう。

3-2. 「うちのお店にはこんな機能が欲しい!」お店の種類ごとの特別な条件と主な機能

お店の種類によって、「こんな機能があったら嬉しいな」「これは絶対に必要!」というポイントが変わってきます。いくつか代表的な例を挙げてみますね。

飲食店さんなら…

    • テーブルの管理:
      お店のどのテーブルが空いているか、お客さまをどこにご案内するのが一番良いか、などがパッと分かる機能(お店のレイアウトが表示されたり、自動で席を決めてくれたり)。
    • コース料理やメニューの選択:
      予約の時に、お客さまが事前にコースやメニューを選べる機能。
    • グルメサイトやレジとの連携:
      食べログやホットペッパーなどの予約と、お店の予約台帳、レジの売上情報などが自動でつながると、すごく楽になります。
    • キャンセル待ちリスト:
      満席の時にキャンセル待ちを受け付けられると、お客さまを逃しにくいです。
    • 持ち帰り(テイクアウト)や配達(デリバリー)の予約対応:
      これらに対応できると、お店の可能性がぐっと広がります。

海外からのお客さまが多いお店なら、予約画面などが色々な言葉に対応している(多言語対応)機能も考えると良いでしょう。最近では、AIが電話に自動で応答してくれる、なんていう賢いシステムも出てきています。

美容サロン(美容院、エステ、ネイルなど)さんなら…

    • スタッフの指名予約:
      「このスタイリストさんにお願いしたい」「このエステティシャンさんがいい」というお客さまの希望に応えられる機能。
    • サービスごとの所要時間設定:
      カットなら何分、カラーなら何分、とサービスごとに必要な時間を設定できると、予約の重複を防げます。
    • 個室や特別な機械などの予約:
      特定の部屋や機械をおさえる必要がある場合、それらも一緒に予約管理できる機能。
    • リピート予約のしやすさ:
      いつも来てくれるお客さまが、次回の予約を簡単に取れるような工夫。
    • お客さまのカルテとの連携:
      前回の施術内容や注意点などを、予約情報と一緒に確認できると便利です。

会員制度やお得な回数券の管理機能なども、あると喜ばれるでしょう。

クリニック(病院、歯医者さんなど)さんなら…

    • 患者さんの情報管理: 大切な患者さんの情報を安全に管理できること。
    • ドタキャンを減らすための予約確認お知らせ機能: これは絶対に欲しい機能です。
    • 電子カルテとの連携: 予約情報とカルテがスムーズにつながると、診察がとても楽になります。
    • 初診か再診か、といった予約の種類の管理。

オンラインでの診療に対応できる機能も、最近は注目されています。

ホテルや旅館などの宿泊施設さんなら…

    • お部屋の種類ごとの空き状況の管理:
      シングルルーム、ツインルームなど、それぞれのお部屋がいくつ空いているかを正確に把握すること。
    • 旅行予約サイト(OTA)や他の予約管理システム(サイトコントローラー)との連携:
      これがうまくできないと、予約の重複が起こりやすくなります。
    • 季節ごとの料金設定や、最低何泊から、といったルールの設定。

団体のお客さまの予約に対応できる機能も必要ですね。

イベントやセミナーなどを開く場合なら…

    • チケットの販売や管理。
    • 参加してくれる人の情報管理。
    • 定員の設定。
    • 複数の時間帯や内容がある場合に、それを選べる機能。
    • 宣伝用のメール配信ツールなどとの連携も、あると便利です。

もちろん、どのお店にも共通して大切な機能というのもあります。

例えば、お客さまとの良い関係を続けるための情報管理(CRM)、安全なネットでの支払い方法、売上などの数字を分かりやすくまとめてくれるレポート・分析機能、予約が決まった時やお知らせを送る時の自動メッセージ機能(予約確定メール、予約確認のお知らせ、来店後のありがとうメッセージなど)、そしてスタッフのシフトやお店の設備などを管理する機能。
これらは、どんなお店でも役立つはずです。

3-3. たくさんある予約システム、どうやって比べて、どうやって選ぶ?

実際にシステムを選ぶ時には、一つのシステムだけを見て決めるのではなく、いくつかのシステムをじっくりと比べて考えることが大切です。「うちのお店には、これが一番合ってるかも!」というものを見つけるために、次のような点から比較表を作ってみると分かりやすいですよ。

  • システムの名前と、そのシステムの一番の「ウリ」や得意なこと
  • どんなものと連携できる? (グルメサイト、レジ、Google、SNSなど、お店で使いたいものとつながるか)
  • お金はどれくらいかかる? (最初に必要な費用、毎月かかるお金、予約が増えたら追加でかかるお金はあるか、など)
  • どんなお店のタイプや大きさに合っているか

例えば、飲食店さん向けの予約システムでも、「トレタ予約台帳」は画面がシンプルで使いやすく、色々なグルメサイトなどと連携できるのが強みだと言われています。「TableCheck」は、困ったドタキャンを防ぐ機能や、外国語への対応がしっかりしていると評判です。また、「STORES予約」は、無料から始められるプランがあって、飲食店だけでなく、色々な種類のお店で使えるのが特徴です。

システムを選ぶ時には、単に「こんな機能があるんだ!」と中心となる機能だけを比べるのではなく、自分のお店の毎日の仕事の流れの中で、「この連携機能がないと困るな」「これがあればすごく助かる!」という点を優先して考えるべきです。もし、他のシステムとの連携がうまくいかない予約システムを選んでしまうと、結局、スタッフが手作業で情報をパソコンに打ち直したり、予約台帳とネットの予約を二重に見たりしなくてはならなくなり、かえって仕事が増えたり、予約の重複といったミスも起こりやすくなったりします。

また、システムを作っている会社のサポート体制(困った時にすぐ助けてくれるか)、システムの機能がどれくらいの頻度で新しくなっているか(アップデートの頻度)、実際に使っている他のお店の人の評価や口コミなども、参考にすると良いでしょう。

最終的には、お店が今どんな成長段階にあるのか、どれくらいの費用をかけられるのか、今どんなシステムを使っているのか、そして「予約システムで一番何を解決したいのか、何を実現したいのか」(例えば、もっとお客さまを呼び込みたいのか、日々の仕事を楽にしたいのか、お客さまともっと良い関係を作りたいのか、など)をはっきりさせて、それに基づいて一番合うシステムを選ぶことが、成功への一番の近道です。

4. 「予約したい!」お客さまが、最後までスムーズに進めるWeb予約の流れの作り方

せっかく「これいいな!」と思えるWeb予約システムを入れても、お客さまが予約ページを見て、「なんだか分かりにくいな…」「どこを押せばいいんだろう…」と迷ってしまって、途中で予約をやめてしまったら、元も子もありませんよね。

お客さまが「予約してみよう!」と思ってから、実際に「予約完了!」となるまでの割合(専門的にはコンバージョン率、CVRなんて言います)をできるだけ高めるためには、お客さまのことを一番に考えた、誰にでも分かりやすくて直感的に使える予約の流れを作ることが、絶対に必要なんです。

4-1. お客さまが「使いやすい!」と感じるための基本ルール(UI/UXって大切!)

お客さまに「この予約、簡単でよかったな」と思ってもらうための基本的なルールは、お客さまのことをよーく考えてデザインする、「ユーザー中心設計」という考え方に基づいています。

「これなら私にもできる!」と思える使いやすさ(ユーザビリティ)

お客さまが、特に説明書を読まなくても、見ただけで「あ、こうすればいいんだな」と自然に操作できて、迷うことなく予約を最後まで終えられることが一番大切。難しい専門用語は避けて、誰にでも分かるような優しい言葉遣いを心がけ、「えーと、次はどうするんだっけ…?」とお客さまを悩ませない、頭を使わなくても済むような、親切な設計を目指しましょう。

「予約ボタン、どこかな?」と探させない見つけやすさ(発見可能性)

 お店のホームページやアプリを開いた時に、「予約したいんだけど、どこから予約できるの?」とお客さまが探しまわらなくても済むように、予約機能がどこにあるか簡単に見つけられることが重要です。はっきりとして分かりやすい「予約する」とか「ネットで予約」といったボタン(専門的にはCTA:コールトゥアクションなんて言います)を、パッと見て目立つ場所に、分かりやすく置きましょう。

「ごちゃごちゃしてない」スッキリ分かりやすい画面(明瞭性と簡潔性)

あれもこれもと情報を詰め込みすぎたり、派手な飾り付けをしすぎたりすると、かえってお客さまは混乱してしまいます。本当に伝えるべき情報だけを、論理的に、そしてできるだけ短くまとめて見せることが大切。お客さまが「今、これを知りたいな」と思う情報だけを、ちょうど良いタイミングで提供することを心がけましょう。

「あれ、さっきと違う?」と思わせない統一感(一貫性)

 画面の色使い、文字の種類(フォント)、ボタンの形や大きさ、使われている言葉、操作の手順などを、予約の流れ全体でできるだけ統一しましょう。そうすることで、お客さまは「このお店の予約は、いつもこんな感じだな」と覚えやすく、次に何が起こるか予測しやすくなるので、安心して操作できます。

「誰にでも優しい」思いやり設計(アクセシビリティ)

 お客さまは、若い人もいれば、年配の方もいます。目が少し不自由な方や、マウス操作が苦手な方もいるかもしれません。どんなお客さまでも簡単に使えるように、文字の大きさを調整できるようにしたり、色の組み合わせ(コントラスト)を見やすくしたり、キーボードだけでも操作できるようにしたり、といった配慮をしましょう。

「なんだか、いい感じ♪」と思わせるデザインの魅力(好ましさ)

 見た目がきれいで、ちゃんとしたプロが作ったようなデザインは、お客さまに「このお店、しっかりしてるな」「安心して予約できそう」という良い印象を与え、お店への信頼感を高めるものです。

4-2. お客さまを迷わせない!直感的な案内と、分かりやすい情報の並べ方

お客さまが予約の途中で「あれ?どうすればいいんだっけ?」と迷子にならないためには、予約の流れをきちんと整理して、分かりやすく案内することが大切です。

予約の「入り口」は、分かりやすく、たくさん用意する

お店のホームページを開いた時のヘッダー(一番上の部分)やフッター(一番下の部分)、お店のサービスを紹介しているページ、ブログの記事など、お客さまの目に付きやすい色々な場所に、「予約する」とか「空き状況を見て予約」といった、一目で分かるボタンをはっきりと置きましょう。

画面を上下に動かしても、予約ボタンがずっと同じ位置に表示され続けるタイプ(専門的にはスティッキーボタンなんて言います)も、「いつでも予約できる!」という安心感があって効果的です。

予約の手順は、自然な流れで分かりやすく

予約の流れを、例えば
「①まずサービスを選んで → ②次に希望の日時を選んで → ③お名前などの情報を入力して → ④最後に内容を確認して → ⑤予約完了!」というように、お客さまが「うんうん、次はこうだよね」と自然に感じられる順番にしましょう。

そして、「今、予約のどの段階にいるのかな?」「あとどれくらいで終わるのかな?」とお客さまが分かるように、全体のステップ数と現在の位置をどこかに示してあげると、先が見通せて安心して進められます。

クリックや画面切り替えは、できるだけ少なく!

予約が終わるまでに、お客さまがクリックする回数や、画面が切り替わる回数を、できるだけ少なくするように工夫しましょう。ステップが多ければ多いほど、「まだ終わらないの…?もういいや」と途中でやめてしまう人が増える傾向にあります。

目で見て「こっちだよ!」と優しく誘導する

文字の大きさや太さ、色、置く場所などを工夫して(専門的には視覚的階層なんて言います)、お客さまの視線が、自然と大切な部分(例えば、日付を選ぶカレンダーや、「これで予約する」という確認ボタンなど)へと導かれるようにしましょう。

4-3. 「めんどくさい…」をなくす!入力項目と入力方法のストレスフリー化(EFOって大事!)

お客さまがお名前や連絡先などを入力するフォームは、予約の流れの中で、一番「もう、めんどくさいからやーめた!」となりやすい場所。だから、ここをどれだけ使いやすくできるか(専門的にはEFO:エントリーフォームオプティマイゼーション、入力フォーム最適化なんて言います)が、予約を最後までしてもらえるかどうかの大きな分かれ道になるんです。

入力する項目は、本当に必要なものだけにギュッと絞る

予約してもらうために、どうしても必要な最低限の情報だけを聞くように心がけましょう。入力する項目が少なければ少ないほど、お客さまの手間が減って、「これくらいなら入力できるかな」と最後まで進んでくれる割合が上がる傾向にあります。

入力する順番も、お客さまが「自然だな」と感じるように

 例えば、お名前 → 電話番号 → メールアドレス → 予約したい内容…というように、お客さまが「うん、次はこれを書くんだよね」とスムーズに感じられる順番で入力項目を並べましょう。

「ここには何を書けばいいの?」と迷わせない、分かりやすい目印(ラベル)とヒント

それぞれの入力欄のすぐ近く(普通は入力欄の上が多いです)に、「お名前」「電話番号」といったラベル(項目名)を、誰にでも分かる短い言葉で、はっきりと表示します。入力例(「例:山田太郎」など)や、入力欄の中に薄い文字で「ここにお名前を入力」と書いておく(プレースホルダーと言います)のは、あくまで補助的なものとして使い、ラベルの代わりにはしないようにしましょう。そして、「これは必ず入力してくださいね」という項目には、アスタリスク(*)のような記号ではっきりと印をつけましょう。

「あっ、便利!」と思わせる入力のお手伝い機能を活用する

    • 郵便番号を入れると、住所が途中まで自動で入る機能
    • 電話番号やクレジットカードの番号を入れると、ハイフンなどが自動で入って見やすくなる機能
    • 人数を選ぶところで、最初から「2名」が選ばれている、といった適切な初期値の設定
    • スマホで電話番号を入力する時は数字のキーボードが、メールアドレスを入力する時はアルファベットのキーボードが自動で出てくる、といったスマホに合わせたキーボード表示
    • 全角で入力しても半角に、半角で入力しても全角に、と自動で直してくれる機能

入力ミスは、その場ですぐに、優しくお知らせ(リアルタイムチェックとエラー表示)

お客さまが一つの項目を入力し終わったタイミング、あるいは次の項目に移ろうとしたタイミングで、入力内容をすぐにチェックします。もし間違いがあった場合は、「どこが」「どう間違っているのか」を、その場所の近くに、具体的で分かりやすい言葉で、そっと表示します。「全部入力し終わった後に、まとめて『ここもダメ、あそこもダメ!』とエラーが出る」よりも、一つひとつ、その場で優しく教えてあげる方が、お客さまの「もう、嫌になっちゃった…」という気持ちをずっと減らせます。

入力の途中でいきなりエラーを出すのは、お客さまの邪魔になるので避けるのがベターです。

4-4. 「予約できた!」安心感と「また来たいな」を届ける、効果的な確認・完了画面の作り方

予約の最後の確認と、「予約できましたよ!」というお知らせは、お客さまに「ちゃんと予約できたんだな、よかった」という安心感を与える上で、すごく大切です。

「これで間違いないかな?」はっきり見せる最終確認

お客さまが「予約を確定する」ボタンを押す前に、選んだ日時、サービスの内容、人数、料金など、予約に関する全ての情報を、もう一度まとめて一覧で見せてあげましょう。そして、「これで本当に大丈夫かな?」とお客さま自身が間違いがないか、しっかり確認できるようにします。

できれば、確認のためだけにわざわざ別のページに移動するのではなく、同じ画面の中でサッと確認して、そのまま予約を確定できるようにすると、ステップが一つ減って、お客さまの手間も省けます。

「予約できました!」を、ちゃんと、はっきり伝える

予約が無事に完了したことを、完了画面ではっきりと伝えましょう。「〇〇様、ご予約ありがとうございます。ご予約が完了いたしました!」といった、誰が見ても「成功したんだな」と分かる明確なメッセージと、予約内容(予約番号、日時、内容など)をもう一度表示することが大切です。

「じゃあ、次は何をすればいい?」来店までの親切な道案内

予約完了画面には、お店の場所が分かる地図へのリンク、お店までの行き方、連絡先の電話番号、キャンセルする場合のルールなど、お客さまが実際に来店する時に必要な情報を、分かりやすくまとめて記載しておきましょう。

「おっ、これも便利!」と思わせる、ちょっとした心遣い(付加価値の提供

 予約した日時を、お客さまのスマホのカレンダーに簡単に追加できる機能や、予約したことをSNSで友達に「今度ここ行くんだ!」と共有できるボタン、あるいは「こんな関連サービスも人気ですよ」「次回使えるクーポンはこちら」といった、ちょっとしたお得情報や便利な情報を表示することも、お客さまに喜んでもらうための良いアイデアです。

4-5. スマホでもストレスなし!「モバイルファースト」の考え方をしっかり取り入れる

今や、多くのお客さまがスマホから予約するのが当たり前の時代。だから、パソコンよりもまず「スマホで見た時に使いやすいか」を一番に考える「モバイルファースト」の視点が、すごく大切になっています。

どんな画面でもピッタリ表示(レスポンシブデザイン)

 スマホ、タブレット、パソコンなど、お客さまがどんな大きさの画面で見ても、予約ページやフォームのレイアウトが自動的にその画面に合わせて、ちょうど良く、見やすく表示されるように作りましょう。

指で押しやすい、優しいデザイン(タッチ操作への最適化)

 ボタンや入力欄など、お客さまが指でタップする部分は、押し間違えがないように、十分な大きさ(専門的には、最低でも48ピクセル四方くらいが良いと言われています)を確保しましょう。小さすぎると、イライラさせてしまう原因になります。

「待たせない」サクサク表示(表示速度の最適化)

スマホの電波があまり良くない場所でも、予約ページがストレスなくサクサク表示されるように、写真のファイルサイズを小さくしたり、いらないプログラムを減らしたりして、ページの読み込み速度をできるだけ速くする工夫をしましょう。表示が遅いと、それだけでお客さまは帰ってしまいます。

ごちゃごちゃさせない、スッキリレイアウト(シンプルなデザイン)

 小さなスマホの画面でも、情報がごちゃごちゃとたくさん表示されていると、お客さまは何を見ていいか分からなくなってしまいます。本当に大切な情報やボタンだけに絞り込んで、見た目もスッキリとした、分かりやすいレイアウトを心がけましょう。


予約フォームそのものを使いやすくすることに目が行きがちですが、実はお客さまの「予約体験(UX)」は、ホームページで「予約ボタン、どこかな?」と見つけるところから、もう始まっているんです。ホームページ全体の情報の分かりやすさ、予約フォームの周りにちょこっと表示されている「このお店、信頼できそうだな」と思わせる情報(例えば、個人情報の取り扱いについての説明や、セキュリティ対策のマークなど)、そして予約が終わった後に届く確認メールの内容まで…。

予約に関わる全ての場面が、お客さまの「このお店、いいな!」という気持ちを作る大切な要素だということを、ぜひ忘れないでくださいね。

5. いろんな「お店の顔」から予約へ!デジタル窓口と予約機能の上手なつなげ方

Web予約システムを「ただ入れただけ」では、その力も半分しか発揮できません。お客さまが普段使っている色々なデジタルの窓口(例えば、お店のホームページ、特定のキャンペーンページ、Googleで見かけるお店の情報、インスタやX(旧Twitter)などのSNS)から、ストレスを感じることなく、「あ、ここから予約できるんだ!」とスムーズに予約に進めるように、それぞれの窓口と予約システムをしっかりつなげることが、とっても大切なんです。

どこからアクセスしても、お客さまが「いつもと同じように使いやすいな」と感じられる、そんな体験を提供しましょう。

5-1. お店の「顔」!ホームページと予約システムの素敵な連携

お店のホームページは、お客さまが予約を考える時の、いわば「中心基地」。ここからの予約の流れをスムーズにすることが、まず最初の大きなポイントです。

「予約はこちら!」分かりやすいボタンやリンクを、あちこちに

ホームページを開いた時の目立つ場所(ヘッダーやフッターと呼ばれる、ページの一番上や一番下の部分)、お店のサービスを紹介しているページ、スタッフのブログ記事の中など、関連性の高い色々な場所に、「オンライン予約」「空席を確認して予約する」といった、一目で「ここから予約できるんだな」と分かる言葉のボタンやリンクを置きましょう。

ボタンの色を目立たせたり、十分な大きさにしたりすることも、見つけてもらいやすくするコツです。

ページを移動させない!「埋め込み」でスムーズ予約体験

予約システムが提供している「ウィジェット」と呼ばれる小さなプログラムや、予約フォームそのものを、お店のホームページのページの中に直接「埋め込む」ことができます。こうすると、お客さまはわざわざ別の予約サイトに移動することなく、お店のホームページを見ながら、そのまま予約を始めたり、最後まで済ませたりできます。ページをあちこち移動する手間がないので、お客さまも楽ですし、「めんどくさいから、もういいや」と途中でやめてしまう人を減らす効果も期待できますよ。

WordPress(ワードプレス)やWix(ウィックス)、Jimdo(ジムドゥ)など、お店で使っているホームページ作成の仕組みと、予約システムのウィジェットがうまく連携できるか、事前に確認しておきましょう。

予約のことならここ!「予約専用ページ」を作るのもアリ

 予約の手順、料金プラン、キャンセルする場合のルールなどを詳しく説明して、そこに予約フォームやウィジェットを置いた「予約専用ページ」を作るのも、とても良い方法です。この専用ページへのリンクは、ホームページの中のあちこちから、お客さまが簡単に見つけて行けるようにしておきましょう。

お店のイメージを壊さない!デザインの「おそろい感」も大切に

 ホームページに埋め込むウィジェットや、予約専用ページのデザインは、お店のホームページ全体のデザインテーマ(色使いや文字の種類など)と雰囲気を合わせて、ちぐはぐな印象にならないように注意しましょう。デザインに統一感があると、お客さまも安心して予約できますし、お店のブランドイメージも守れます。

5-2. 「このキャンペーン、予約したい!」を叶えるランディングページの賢い使い方

「春の特別コース、予約受付中!」「新規のお客さま限定!半額キャンペーン!」といった、特定のキャンペーンやサービスに絞ってお客さまにアピールし、予約を獲得したい時には、「ランディングページ」と呼ばれる特別な1枚のページを作るのが、とっても効果的です。

「このためだけ」の特別ページで、お客さまの心をキャッチ!

特定の宣伝(例えば、季節限定の特別コースや、初めてのお客さま向けの割引キャンペーンなど)や、お店の一押しのサービスだけを紹介して、そのページの中で直接「予約する」ボタンを押してもらう。そんな「キャンペーン専用」や「サービス専用」のランディングページを作ります。

こうすることで、そのキャンペーンやサービスに興味があるお客さまだけに、的を絞ったメッセージをしっかり伝えられますし、後で「このキャンペーン、どれくらい効果があったかな?」と結果を測りやすくもなります。

「予約してもらう!」その一点に集中したページ作り

ランディングページは、「とにかく予約してもらう!」というたった一つの目的に、とことん集中してデザインします。だから、お店の他の情報へのリンクなど、お客さまの注意がそれてしまうような要素は、できるだけ少なくするのがコツ。「このサービス、こんないいことがあるんですよ!」「今すぐ予約しないと損ですよ!」といった、サービスの価値と「予約してね!」という行動を促す言葉(CTA)を、分かりやすく、力強く打ち出しましょう。

ページの一番上やメニューもシンプルにして、ごちゃごちゃさせず、ページを最後まで読んだお客さまが「よし、予約しよう!」と思えるように、ページの一番下にも予約ボタンを置くなど、予約を最大限に増やすための工夫を凝らしましょう。

5-3. グルメサイトやSNSも味方に!外部のプラットフォームとの賢い連携

お客さまは、お店のホームページ以外にも色々な場所でお店の情報を探したり、予約を考えたりします。なのでそういった外部のプラットフォームとも、予約システムを上手に連携させることが大切です。

Googleで見つけて、そのまま予約!「Googleビジネスプロフィール (GBP)」

「Googleで予約」という機能を有効にすると、お客さまがGoogleで何かを検索した時や、Googleマップでお店を探した時に表示されるお店の情報(営業時間や場所など)から、そのまま直接予約できるようになります。これ、すごく便利ですよね!ただし、この機能を使うには、Googleと提携している予約システムの会社のものを選ぶ必要がある場合が多いので、確認してみてください。そして、GBPに載せるお店の情報(営業時間、素敵な写真、美味しそうなメニュー、お客さまからの良い口コミなど)は、常に新しく、そして「行ってみたいな!」と思わせるような魅力的な状態に保っておくことが、予約を増やすことに直結します。

いつも見てるSNSから、サクッと予約!「ソーシャルメディア (SNS)」

Instagramのプロフィール欄(自己紹介のところ)や、お店のFacebookページなどに、予約ページへのリンクや「予約する」ボタンを置きましょう。LINEの公式アカウントを使って、お客さまとメッセージをやり取りしながら予約を受け付けられるように、予約システムと連携させるのも、とても良い方法です。新しい投稿やストーリーズ(短い動画など)を通じて、「うちのお店、ネットで簡単に予約できるんですよー!」と、積極的にお知らせすることも忘れずに。

おなじみのグルメサイトからも、しっかり予約をキャッチ!

食べログ、ぐるなび、ホットペッパーグルメといった、お客さまがよく使う主なグルメサイトで、お店の予約機能がちゃんと使えるようになっているかを確認し、必要なら情報を最新の状態にして、魅力的に見せる工夫をしましょう。これらのグルメサイトを使った限定クーポンや特別なプランも、新しいお客さまを呼び込むのに役立ちます。


ここで一番大切なのは、これら外部のサイトからの予約も、お店のホームページやお電話経由の予約も、ぜーんぶまとめて一つのシステムで管理できるようにすること。もし、それぞれの予約がバラバラで、空き情報がリアルタイムで更新されないと、「あちゃー、同じ時間に別のお客さまの予約が入っちゃった!」なんていう、ダブルブッキングの悲劇が起こりやすくなってしまいますからね。

5-4. お客さまはどんな道を通って予約する?その「道案内」を分かりやすく、スムーズに!

お客さまが、どうやってお店の予約システムにたどり着くのか、その色々な「道筋」(専門的にはカスタマージャーニーなんて言います)を理解して、どの道もスムーズで分かりやすいように整えてあげることが、とっても大切です。

お客さまの「予約までの道のり」を想像してみよう

 お客さまが、どんな検索言葉を使ってお店を見つけ、どのSNSの投稿を見て興味を持ち、どのサイトのどのページを通って予約に至るのか…代表的なパターンをいくつか掴んでみましょう(例えば、「近所のカフェ」でGoogle検索 → 出てきたお店のホームページをクリック → メニューページを見てから予約ページへ、など)。お客さまがお店と出会う、主な「接点」を見つけることが第一歩です。

「あれ?道に迷った…」とならない、スムーズな移動を心がける

それぞれのプラットフォームから次のステップへ移動する時(例えば、Instagramの素敵な料理の写真の投稿から、直接予約フォームへ飛ぶ時など)が、できるだけスムーズに行われるように工夫しましょう。

途中で「あれ?さっき入力した情報をもう一回入れるの?」となったり、「なんだかよく分からないページに飛んじゃった…」と流れが途切れたりしないように、お客さまが感じる「ちょっとした面倒くささ」を、できるだけ取り除いてあげることが大切です。

予約への「入り口」は、たくさん、分かりやすく用意する

お店のホームページはもちろん、Googleビジネスプロフィール、色々なSNSのプロフィールや投稿、お客さまに送るメールマガジンの最後(署名欄)など、お客さまがお店の情報に触れる可能性のある、考えられる全てのデジタルの接点から、予約システムへつながる分かりやすい「入り口」を作りましょう。

例えば、ある有名なお店では、初めてのお客さま向けにはグルメサイト経由の分かりやすい予約の流れを、そしていつも来てくれるリピーターさん向けには公式アプリからの特別な予約の流れを、それぞれ用意しているそうです。


お客さまが予約に至る道筋は、本当に色々あります。この、あちこちに散らばったお客さまとの接点を、上手に、そして効果的に管理するためには、色々な窓口からの予約を一つにまとめて管理できて、しかもリアルタイムで空き情報を更新できる、そんな頼りになる予約システムが絶対に必要です。もしこれらの機能がなかったら、違う窓口からの予約情報を、スタッフがいちいち手作業で調整しなくちゃならなくなり、ミスも起こりやすくなってしまいます。

つまり、予約の流れを作る時には、単にお客さまが通る「道」を作るだけでなく、その道から入ってくるたくさんの予約情報を、いかに効率よく、そして正確にお店の「司令塔」(裏側の管理システム)でまとめて管理できるか、という視点も、ものすごく大切なんです。それぞれの窓口(ホームページ、SNS、グルメサイトなど)の得意なところを理解して、それぞれに合った予約への道筋を作りながらも、お店の裏側では、それらが全部つながった一つの管理システムで運営する。これが、本当の意味での「いつでも、どこからでも、ストレスなく予約できる」体制の確立につながるはずです。

6. 「予約完了!」まであと一歩!お客さまが途中で諦めないための、すぐにできる工夫

「よし、このお店に予約しよう!」とお客さまが予約ページまで来てくれても、入力が面倒だったり、分かりにくかったりすると、「うーん、やっぱりやめようかな…」と、あと一歩のところで予約を諦めてしまうこと、実は少なくないんです。

予約ページを見た人のうち、実際に予約を完了してくれた人の割合(コンバージョン率、CVRとも言います)を最大限に高めるためには、お客さまが予約の途中で「もういいや」とページを離れてしまう原因をしっかり見つけて、それを一つひとつ取り除いていく、地道な改善がとっても大切です。

6-1. どうして途中でやめちゃったの?その原因を見つけて、優しく対策しよう

予約の流れのどこに問題があるのかを正確に知るには、「たぶん、ここが使いにくいんだろうな…」という勘だけに頼るのではなく、実際のデータを見て分析することが必要です。

データが教えてくれる「つまづきポイント」

予約システムについている分析機能や、Googleアナリティクスのようなウェブサイトの動きを見る道具を使って、予約の流れの各ステップで、どれくらいの割合のお客さまが次のステップに進まずにやめてしまっているか(離脱率と言います)を把握しましょう。特に、「この入力項目で、たくさんの人が諦めちゃってるな…」「この確認画面で、なぜか多くの人が戻ってしまう…」といった、お客さまが多く離脱している「つまづきポイント」を見つけることが、改善の第一歩。そこが分かったら、その部分を重点的に「どうしたらもっと使いやすくなるかな?」と考えて、改善していきましょう。

お客さまが「もういいや…」ってなっちゃう、よくある原因

 予約の流れで、お客さまが途中でやめてしまう主な原因としては、だいたい次のようなことが考えられます。

    • 入力しなきゃいけない項目が、とにかく多すぎる!
    • ・「ここに何を書けばいいの?」指示や説明が分かりにくい…。
    • ・なんだか難しい専門用語がたくさん使われていて、よく分からない。
    • ・ページがうまく表示されなかったり、ボタンが反応しなかったり、技術的なエラーが起こる。
    • ・「え、こんな手数料もかかるの?」と、予想していなかった費用が後から出てくる。
    • ・「このサイト、本当に大丈夫かな…?」と、サイトやお店の信頼性にちょっと不安を感じる。
    • ・スマホで見ているのに、文字が小さすぎたり、ボタンが押しにくかったりして、使いにくい!

お客さまに直接聞いてみるのが一番!「どうしてやめちゃったんですか?」

数字のデータだけでは見えてこない、「お客さまの本当の気持ち」や、細かい問題点を見つけるために、サイトを訪れた人に簡単なアンケートをお願いしたり、実際のお客さまに予約の流れを試してもらって感想を聞いたりする(ユーザビリティテストと言います)のも、すごく効果的です。「もし予約しようとして途中でやめたとしたら、どんな理由ですか?」といったストレートな質問で、具体的な「壁」になっている部分がはっきり見えてくるかもしれません。

6-2. 「入力、めんどくさい…」を「これなら楽ちん!」に変えるお手伝いとチェック方法

予約フォームでの入力は、お客さまにとって一番ストレスを感じやすいところ。ここをいかに楽にしてあげられるかが、予約完了率アップの大きなカギになります。

お客さまの入力を、さりげなくお手伝い

 次のような「お助け機能」を積極的に取り入れて、お客さまの入力の手間をできるだけ省いてあげましょう。

    • ・郵便番号を入れるだけで、住所が途中までパパッと自動で入力される機能。
    • ・電話番号やクレジットカードの番号を入れると、ハイフン(-)などが自動で入って、見やすく、入力しやすくなる機能。
    • ・「例:山田 太郎」のように、入力例を分かりやすく示してあげる。
    • ・人数を選ぶところで、最初から「2名」が選ばれているなど、よく使われるものが最初から入っている「初期値」の設定。
    • ・スマホで電話番号を入力する時は数字のキーボードが、メールアドレスを入力する時はアルファベットのキーボードが自動で出てくる、といったスマホ環境に合わせたキーボードの表示。

入力ミスはその場ですぐに優しくお知らせ(リアルタイムチェック)

 お客さまが一つの項目を入力し終わるたびに、その内容をすぐにチェックします。もし間違いがあった場合は、その場で、「ここがちょっと違うみたいですよ」と、分かりやすく、そしてお客さまの邪魔にならないように、そっと教えてあげましょう。「全部入力し終わってから、まとめて『ここもダメ、あそこもダメ!』」とたくさんのエラーが出るよりも、一つひとつ、その場で優しくフィードバックを出す方が、お客さまの「あー、もう、わけが分からない!」という気持ちをずっと減らせます。

「えっ、エラー?どうすればいいの?」と困らせない親切なエラーメッセージ

 単に「入力エラーです」とだけ表示するのではなく、「電話番号の形がちょっと違うみたいです。もう一度確認してみてくださいね。(例:03-1234-5678)」というように、具体的に何が問題で、どう直せばよいのかを、優しい言葉で伝えるメッセージを表示しましょう。お客さまを責めるような否定的な言葉は避けて、「こうすれば大丈夫ですよ」と解決策を示す、前向きな言葉を選ぶのがポイントです。

6-3. 「このお店なら安心!」信頼感を作って、お客さまの不安をフワッと軽くする工夫

お客さまは、お名前や電話番号、ましてやクレジットカードの情報などを入力する時に、「この情報、大丈夫かな…?」と、少なからず不安を感じるものです。この不安な気持ちを少しでも軽くして、安心して予約を進めてもらうための工夫が、とても大切です。

「うちは安全ですよ!」を、ちゃんと見える形でお知らせ

お店の予約ページがSSL証明書で暗号化されていて安全であること(URLが「https://」で始まっている印の、鍵マークがついているかなど)や、使っている支払いシステムが安全であることを示す認証マークなどを、お客さまの目につく場所に表示して、安全性をしっかりアピールしましょう。「お客さまの大切な情報は、暗号化されて安全に送られますのでご安心ください」といった、ひと言メッセージを添えるのも効果的です。

お店のルールは、隠さず、分かりやすく伝える(透明性)

キャンセルする場合のルール(いつまでならキャンセル料がかからないか、キャンセル料はいくらかなど)、個人情報をどう取り扱うかという約束(プライバシーポリシー)、お店の利用規約などを、予約フォームのすぐ近くや、確認画面から簡単に見つけられる場所に、はっきりと書いておきましょう。特にキャンセルに関する条件は、後で「え、そんなこと聞いてないよ!」というトラブルにならないように、誰にでも分かる言葉で、明確に示しておくことが大切です。

「みんなも使ってるから大丈夫!」という安心感(社会的証明)

 以前お店を利用したお客さまの「美味しかった!」「また来たい!」といった声(レビューや口コミ、評価)を、予約フォームの近くに少し載せることで、「あ、このお店、人気なんだな」「みんな満足してるみたいだから、きっと大丈夫だ」とお客さまに感じてもらい、信頼性を高める効果が期待できます。特に、Googleレビューなどで高い評価がついていると、お客さまの安心感はぐっと増します。「今月は、すでに〇〇人のお客さまからご予約をいただきました!」といった具体的な数字を示すことも、効果的だと言えます。

「困った時は、いつでも聞いてくださいね」という窓口を分かりやすく

「これってどういう意味だろう?」「ネットでの予約、ちょっと慣れてなくて不安だな…」というお客さまのために、お店の電話番号などの問い合わせ先を、分かりやすい場所に表示しておきましょう。電話での予約など、ネット以外の予約方法も用意しておくのも、親切な対応です。最近では、ウェブサイト上で気軽に質問できるライブチャットや、簡単な質問に自動で答えてくれるチャットボットといったサポート方法も、考えてみる価値があります。

「結局、いくらかかるの?」料金は、最初にはっきり、正直に

サービス料や手数料など、最終的にお客さまが支払うことになる全ての費用を、予約の流れのできるだけ早い段階で、はっきりと示すようにしましょう。最後の確認画面になって初めて、「え、こんな追加料金があるの!?」と予想していなかった費用が表示されると、お客さまはがっかりしたり、不信感を抱いたりして、予約をやめてしまう可能性が高まります。

6-4. 目指せ予約フォームの達人!もっと本格的な「使いやすさ」改善(EFO)の実践

「予約フォーム、もっともっと使いやすくしたい!」と、さらに本格的な改善を目指すなら、専用の道具を使ったり、色々なパターンを試してみたりする方法があります。

予約フォームの「かかりつけ医」?専用EFOツール

予約フォームの中でお客さまがどんな動きをしているか(どの項目で時間がかかっているか、どこで入力をやめてしまうことが多いか、どこでエラーがたくさん出ているかなど)を詳しく分析してくれたり、入力候補をサッと表示してくれたり、間違いをリアルタイムで教えてくれたり、さらには「AパターンとBパターン、どっちが良いかな?」と比較テスト(A/Bテスト)ができたりする、そんな専門の道具(EFOツールと言います)を導入すると、よりデータに基づいた、的確な改善ができるようになります。

有名なEFOツールとしては、Formisimo(フォーミシモ)Hotjar(ホットジャー)、Optimizely(オプティマイズリー)などがあります。

「どっちのフォームが良いかな?」を比べてみるA/Bテスト

予約フォームの見た目(レイアウト)、入力項目の名前(ラベル)、ボタンに書かれている言葉や色、予約完了までのステップの数などを少しずつ変えたパターンをいくつか(例えばAパターンとBパターン)用意して、どちらのパターンの方が実際に予約してくれる人の割合が高いかを比べてみます。一度にたくさんの部分を変えてしまうと、何が良かったのか(あるいは悪かったのか)が分からなくなってしまうので、基本的には一つの要素ずつ変えて効果を測ることで、「この変更が、予約アップにつながったんだな!」とはっきり把握できます。

実際に、このEFO設定(入力フォームの最適化)のあるなしをA/Bテストした結果、予約数が1.3倍にも増えた、なんていうお店の例もあるんですよ。

「これで終わり」じゃない!ずっと続ける改善の旅

EFOは、一度やったら「はい、おしまい!」というものではありません。定期的にお店の予約状況のデータ(パフォーマンスデータと言います)を分析して、「もっとこうしたら良くなるんじゃないかな?」という仮説を立て、改善策を実行し、そして「実際にどうだったかな?」とその効果を確かめる…この「やってみて、考えて、またやってみる(PDCAサイクル)」を、お店の状況に合わせて回し続けることが、とっても大切。

市場の状況やお客さまの好み、行動パターンは常に少しずつ変わっていくものなので、定期的な見直しと調整が必要なんです。


入力フォームを使いやすくする上で、「入力する項目数を減らす」というのは、確かに良い方法の一つです。でも、それだけでは十分とは言えないかもしれません。本当に「使いやすい!」とお客さまに感じてもらうためには、もっと広い視野からのアプローチ、つまり「合わせ技」が必要なんです。

お客さまがフォームを入力している時に感じる心理的なこと、例えば「このお店、信頼できるな」「安心して個人情報を入力できるな」という気持ちをどうやって育てるか。エラーが出た時に、分かりやすく、そして優しく伝えるにはどうすればいいか。キャンセルなどのルールを、誤解なくちゃんと伝えるにはどうすればいいか。そして、スマホで見た時の表示の速さや操作のしやすさといった技術的なことまで…。色々な角度から考えて、一つひとつ丁寧に対処していくことが大切です。

7. 「こうしたら上手くいった!」「これは失敗だった…」先輩たちの声から学ぶ予約システム導入のホントのところ

Web予約システムを導入して、「お客さまが増えた!」「仕事が楽になった!」と喜んでいるお店がたくさんある一方で、「うーん、思ったより効果がないなぁ…」とか「なんだか、かえって大変になっちゃった…」なんていうケースも、残念ながらあるようです。

実際にあった成功例や、ちょっとうまくいかなかった失敗の原因をよーく見てみることで、自分のお店に予約システムを取り入れる時に、「ここを気をつけよう!」「これは真似してみよう!」という大切なヒントが見つかります。

7-1. いろんなお店の「やってよかった!」の声と、数字で見る確かな効果

予約システムの導入は、お店の売上アップだけでなく日々の仕事のやり方やお客さまとの関係づくりなど、色々な面で「測れる効果」をもたらしています。いくつか具体的な例を見てみましょう。

〜予約が増えた!売上が伸びた!という嬉しい声〜

    • ・東京のあるイタリアンレストランでは、予約システムを入れた後、週末の予約で席が埋まる割合が、なんと30%も増えたそうです。新しいお客さまもたくさん来てくれるようになったとか。
    • ・京都にあるおしゃれなカフェでは、特に週末の予約率がぐーんとアップ!
    • ・ある一人で切り盛りしている小さなお店では、予約に関する仕事をデジタル化してスッキリさせた結果、毎日の売上が20%も増えたそうです。すごいですよね!
    • ・とあるクリニックでは、システム導入後わずか3ヶ月で、新しい患者さんの数が18%も増えた、という報告も。
    • ・LINEを上手に使っているあるリゾートホテルでは、予約ページへのアクセス数も、実際の予約数も、目に見えて増えたそうです。
    • ・ちょっと変わったところでは、ある生命保険のサイトで、ネットだけでなく「お店で直接相談したい」という選択肢を加えたことで、最終的に保険に申し込んでくれる人の割合が、2倍以上にもなった、なんていう例もあります。

〜仕事が楽になった!コストも減った!という実感〜

    • ・多くのお店で、「電話対応や予約の管理にかかっていたスタッフの作業時間が、本当に減って助かってる!」という声が聞かれます。
    • ・有名なビアレストランのサッポロライオンさんでは、AI(人工知能)を使った受付システムが、電話でのお問い合わせの半分以上をこなしてくれるようになり、その分、スタッフが他の大切な仕事に時間を使えるようになったそうです。
    • ・予約情報を書き写す時のミスや、「あれ、同じ時間に別のお客さまの予約が…!」なんていうダブルブッキングも、ぐっと減りました。
    • ・事前のお知らせメッセージ(自動リマインダー)などのおかげで、連絡なしのキャンセル(ドタキャン)や、直前でのキャンセルが減った、という報告もたくさん。ある調査では、キャンセル率が平均で1~2%も良くなった、なんていうデータもあるんですよ。
    • ・とある歯医者さんでは、予約の受付にかかる時間が、なんと半分になったそうです!
    • ・グルメサイトに頼らなくてもお客さまが来てくれるようになり、グルメサイトに支払う紹介手数料などのコストを減らせた、というお店もあります。

〜お客さまが「このお店、いいな!」と思ってくれるようになった成功例〜

    • ・ネットで簡単に予約できる便利さはもちろん、お店に行った時の待ち時間も短くなった、という声も。
    • ・予約に関する仕事が楽になった分、スタッフさんがお客さまとの会話やサービスに集中できるようになり、お店全体のサービスの質が上がった、と感じるお店も多いようです。
    • ・集めたお客さまのデータを使って、一人ひとりに合わせた「特別なおもてなし」をすることで、お客さまの満足度がぐーんと上がった、という報告もたくさんあります。

7-2. 「あれ?うまくいかない…」よくある落とし穴と、失敗しちゃった原因

一方で、せっかく予約システムを入れたのに期待したような効果が得られなかったり、かえって混乱してしまったり…という、ちょっと残念なケースも見られます。どんな時にうまくいかないのか、その原因を知っておくことは失敗を避けるためにとても大切です。

お店に合わないシステムを選んじゃった…

 自分のお店の種類(例えば、飲食店なのか美容院なのか)や大きさ、本当に必要な機能、他のシステム(レジとかグルメサイトとか)との連携がうまくできるか、などをよく考えずにシステムを選んでしまうと、後で困ったことになることがあります。機能がたくさんありすぎても、結局使いこなせなくて宝の持ち腐れになっちゃいますし、逆に機能が少なすぎても、日々の仕事の改善にはなかなかつながりません。お店の種類によっては「この機能は絶対に欲しい!」という特別な条件があるのに、それがないシステムを選んでしまうと、結局、別のシステムも一緒に使わなくちゃいけなくなって、かえって仕事が複雑になってしまう…なんてことも。

スタッフへの説明や、みんなで使ってみよう!という気持ちが足りなかった…

 新しいシステムの使い方や、「これを導入すると、こんなに良いことがあるんですよ!」というメリットが、スタッフたちに十分に伝わっていなかったり、共有されていなかったりすると、せっかくのシステムも現場でなかなか使ってもらえず、期待した効果が出ません。これは、導入がうまくいかない一番大きな原因の一つだ、なんて言われることもあるくらいです。特に、少し年配のスタッフが多い職場では、焦らず、丁寧に使い方を説明したり、困った時にいつでも聞けるようなサポートを続けたりすることが大切です。

お客さまが予約するまでの「道案内」をおろそかにしちゃった…

 予約システム自体の機能がいくら素晴らしくても、お店のホームページで予約ボタンがどこにあるか分かりにくかったり、予約フォームの入力がなんだかややこしかったりすると、お客さまは「もう、いいや…」と途中で予約をやめてしまいます。お店のホームページやSNSからの予約の流れをしっかり整えずに、ついついグルメサイトからの予約に頼り続けてしまう…というケースも、よく見られます。

スマホで見てくれるお客さまへの思いやりが足りなかった…

 今や、多くのお客さまがスマホからお店の情報をチェックしたり、予約したりするのが当たり前。それなのに、スマホで見た時に文字が小さすぎて読みにくかったり、ボタンが押しにくかったり、表示が崩れてしまったり…と、スマホでの使いやすさが考えられていないと、たくさんのお客さまを取りこぼしてしまうことになります。「スマホで見た時にどう見えるか」を一番に考える「モバイルファースト」の設計は、もう絶対に必要です。

せっかく集めたお客さまのデータを、眠らせちゃってる…

予約を通じて集まった、お客さまの好みや利用状況といった貴重なデータを、ただ集めているだけで、それを分析したり、次のもっと良いサービスや宣伝方法、仕事の改善に活かせていなかったりする状態です。予約システムは、単に予約を受け付けるだけでなく、そこから得られるたくさんの「ヒント」を、お店の戦略に上手に使うことが、導入する大きな価値の一つなんです。

「ネット予約できますよ!」って、あまり宣伝していなかった…

 オンラインで簡単に予約できるようになったことを、お店のホームページやSNS、そしてお店の店頭などで、お客さまに十分に知らせていなかったら、なかなか利用は広がりません。特に、いつも来てくれる常連のお客さまに対して、「これからは、こんな風にもっと便利に予約できるようになりましたよ!」と、新しい予約方法について積極的に案内することが大切です。

入れただけで満足しちゃって、その後の「もっと良くしよう!」がなかった…

 予約システムを導入しただけで「これで一安心!」と満足してしまって、その後、「ちゃんと効果が出てるかな?」「もっとこうしたら使いやすくなるんじゃないかな?」といった効果測定や改善活動(PDCAサイクル、と言います)をしないと、システムはなかなかお店に馴染まず、本当の力を発揮できません。予約システムは、入れて終わりではなく、使いながら常にもっと良くしていくことが大切なんです。

7-3. お店の状況によって、ここを特に気をつけよう!というポイント

お店の今の状況や目指していることによって、予約システムを選ぶ時や使う時に、特に重視すべきポイントが変わってきます。

小さなお店や、これから始めるお店なら…

まずは、無料プランや、月々の費用があまりかからないシステムから試してみるのがおすすめです。基本的な予約の管理機能と、Googleビジネスプロフィールや、お店でよく使うSNS(インスタやLINEなど)とスムーズに連携できることを優先しましょう。スタッフの人数が限られていても、みんなが簡単に操作できる、シンプルなシステムが合っています。

導入にかかる費用をできるだけ抑えつつ、予約に関する仕事を自動化することで生まれる「時間」という効果を最大限にすることが、最初の大きなポイントです。

いつもお客さまでいっぱいの人気店や、テキパキお客さまをご案内したいお店なら…

たくさん入ってくる予約を、ミスなく、効率よくさばける、しっかりとした頼りになるシステムが必要です。色々な窓口(グルメサイト、お店のホームページ、電話など)からの予約を、一つの画面でまとめて管理できて、しかもリアルタイムで空き状況がちゃんと更新される(同期する)機能は、絶対に欲しいところ。効率的なテーブル管理機能(「このお客さまはこちらの席へ」とスムーズにご案内できるような)や、AIが電話に出てくれる、なんていう機能も役立つかもしれません。

そして、残念な「ドタキャン」対策も、すごく重要になります。同時に、できるだけお店のホームページからの直接予約を増やして、グルメサイトに支払う手数料を減らしていくことも、長い目で見ると考えていきたいですね。

美容院やクリニック、エステサロンといった専門的なサービスのお店なら…

お客さま一人ひとりの情報(いつ来てくれたか、どんな施術をしたか、誰が担当したか、アレルギーはあるか、など)を、細かく、そして大切に管理できる「お客さまカルテ」のような機能(CRM機能と言います)が、すごく重要になります。スタッフや、特定の部屋・機械などを指名して予約できる機能、そして予約確認のお知らせメッセージ機能は、絶対に欠かせません。また、その業界でよく使われている専門のソフト(例えば、クリニックなら電子カルテなど)と、予約システムがうまく連携できるかどうかも、よく確認しておきたいポイントです。

予約のデータとお客さまの情報を一つにまとめて、一人ひとりに合わせた、よりきめ細やかなサービス提供につなげることが、お客さまの満足度を高めるカギになります。

海外からのお客さまを呼び込みたい!あるいは、特定のお客さま層にアプローチしたいなら…

海外からのお客さまにもっと来てほしいと考えているなら、予約の画面や、予約後の確認メッセージなどが、色々な国の言葉に対応している(多言語対応)機能や、海外の旅行予約サイトと連携できるか、などが重要なポイントになります。また、お店がターゲットにしたいお客さま層の特徴(例えば、年齢層や、スマホなどのデジタル機器にどれくらい慣れているか、など)に合わせて、予約の流れをデザインすることも大切です。

例えば、少し年配の方をターゲットにするなら、文字を大きくしたり、指示をより分かりやすくしたり、そして「ネット予約はちょっと苦手…」という方のために、電話での予約という選択肢もちゃんと用意しておく、といった配慮が必要かもしれません。


これらの成功例や、ちょっとうまくいかなかった原因をじっくりと見比べてみると、Web予約システムの導入を成功させるためには、単に新しい技術や道具を入れる、ということだけじゃなくて、お店全体の取り組み方がすごく大切なんだな、ということが分かります。自分のお店の今の状況に一番合う道具を選び、お客さまが「使いやすい!」と感じる予約の流れを作り、それを関連する全ての窓口(ホームページ、SNS、グルメサイトなど)に効果的につなげ、そしてスタッフみんながそのシステムを理解して、積極的に使っていくように促し、導入した後も「もっと良くならないかな?」と常に分析して改善を続ける…。この一連のプロセス全体が、成功のためには重要なんです。

単にシステムをパソコンに入れるだけでは、残念ながら十分ではありません。そのシステムを取り巻くお店の仕事の流れや、お客さまが予約する時の気持ちまでをちゃんと考えた導入の仕方が、成功への一番の近道。予約システムの導入を、お店をより良くするための「戦略的な取り組み」としてしっかり位置づけて、計画的に実行することが大切です。

8. 予約の後も大切!お客さまとの「つながり」で、もっとお店を好きになってもらう方法

予約が完了したら、それで終わりではありません。実は、予約の後こそお客さまとの関係を深め、また来てもらうための大切な時間なんです。お客さまに「このお店にしてよかった!」と思ってもらい、次もまた来てくれるように、予約システムを上手に使った心配りをしてみましょう。これが、お店のファンを増やし、売上を安定させるための秘訣です。

8-1. 「うっかり忘れ」を防ぐ、優しいお知らせ(リマインダー)の上手な使い方

予約リマインダーは、ただの「忘れ物防止」のお知らせ以上の力を持っています。

ドタキャンがぐっと減る、うれしい効果

一番分かりやすい効果は、お客さまに「そういえば予約してたな」と予約の日時を思い出してもらい、うっかり忘れによるドタキャンや、直前でのキャンセルを大幅に減らせること。特に、メールよりも見てもらいやすいSMS(スマホの短いメッセージ)でのお知らせは、とても効果的です。お店によっては、このリマインダーを始めてからドタキャンが半分以下になった、なんていう嬉しい話もよく聞きます。

どんな内容を、いつ送るのがベスト?

リマインダーは、ただ予約日時を伝えるだけでなく、お客さまにとって「助かるな」と思える情報を添えるのがポイント。お店の名前、予約の日時、人数といった基本情報に加えて、例えば「駐車場はありますか?」「何か持っていくものはありますか?」といったお客さまが気にしそうなことへの答えや、来店時に役立つ情報を入れると喜ばれます。 送るタイミングは、お店のサービス内容によって少し変わりますが、だいたいこんな感じがおすすめです。

    • ちょっと特別なサービスの場合(高級レストラン、高めの美容メニューなど): 予約日の1週間くらい前と、1~2日前の2回くらい。
    • 普段使いのサービスの場合(カジュアルなレストラン、いつもの美容院など): 予約日の1~2日前くらい。
    • 当日の予約変更が多いお店の場合: 当日の朝にも、念のためもう一度送ると安心です。

ただのお知らせじゃない!「来てよかった」を高める情報提供

リマインダーは、予約内容を再確認してもらうだけでなく、「こんなサービスもありますよ」「こんな準備をしておくと、もっと楽しめますよ」といった、来店がもっと楽しみになるような情報をお伝えするチャンスでもあります。例えば、レストランなら「窓際のお席をご用意しましたので、景色もお楽しみくださいね」、美容院なら「もしご希望のヘアスタイル画像があれば、ぜひお持ちください。イメージを共有しやすいですよ」といった一言を添えるだけで、お客さまの期待感や満足度はぐっと上がるはずです。

8-2. 「ありがとう!」の気持ちを伝える、心温まるコミュニケーション

来店していただいた後や、サービスを利用していただいた後に送る「ありがとう」のメッセージは、お客さまにとって「良い時間だったな」という余韻を残し、「また行きたいな」という気持ちにつなげるための、とても大切なステップです。

「ありがとう」は、できるだけ早く、心を込めて

サービスを利用してもらった後、できるだけ早く(例えば、その日のうちか、次の日くらいに)感謝の気持ちを伝えるメッセージを、予約システム経由で自動で送ってみましょう。「本日はご来店いただき、本当にありがとうございました」といった、短くても心のこもったメッセージが基本です。

「どうでしたか?」感想やレビューのお願いも、さりげなく

「ありがとう」のメッセージは、お客さまに「今日のサービス、満足していただけましたか?」と感想を聞いたり、Googleや食べログ、ホットペッパーといったレビューサイトへの口コミ投稿をお願いしたりする絶好のタイミング。ただし、あまりにも露骨にお願いしたり、押し付けがましい言い方になったりしないように、「もしよろしければ、Googleレビューで今日の感想をお聞かせいただけますか?」といった自然な形でお願いするのがポイントです。

良い口コミは、新しいお客さまを呼び込む大きな力になります。なので、レビューをお願いするのも、ちょっとした作戦。特に、何度も来てくれる常連さんや、特別なサービスでとても喜んでくれたお客さまには、積極的にお願いしてみるのも良いかもしれません。

「楽しかったな」という記憶を、もう一度呼び起こす一言

提供したサービスやお店で過ごした時間の良い部分に、もう一度そっと触れることで、お客さまの記憶に「あのお店、良かったな」という良い印象を焼き付けます。例えば、「今日のコース、特に〇〇がお客さまに人気なんですよ。お口に合いましたでしょうか?」「リラックスした時間を過ごしていただけたなら、私たちも嬉しいです」といった言葉を添えることで、お客さまの満足感をさらに高めることができるでしょう。

8-3. 予約の記録は宝の山!お客さま一人ひとりに合わせた「特別扱い」でファンを増やす

予約システムに少しずつ貯まっていくお客さまの情報は、実は「お店の宝物」です。この情報を上手に使うことで、お客さま一人ひとりに「私のこと、分かってくれているんだな」と感じてもらえるような、特別なコミュニケーションができます。これが、お店の熱烈なファンを増やす秘訣なんです。

「あなただけ」の特別なお知らせの作り方

以前の予約の記録(どんなサービスを使ったか、どれくらいの頻度で来てくれるか、どんなものが好きそうかなど)を見て、それぞれのお客さまに「これ、喜んでくれるかな?」と思えるような情報や特典を届けてみましょう。例えば、以前頼んでくれたコースの割引クーポンや、お誕生月のささやかなプレゼント、好きそうな新しいメニューやサービスのこっそり案内などが考えられます。 大切なのは、「このお客さまにとって、本当に嬉しいお知らせって何だろう?」と、相手の気持ちになって考えること。ただメールを送るのが目的ではなく、お客さまにとって「おっ!」と心に響くようなコミュニケーションを心がけましょう。

例えば、高級レストランで以前ワインを注文してくれたお客さまがいたら、新しいワインが入荷した時や、ワインに合う特別メニューの案内を送ってみるといった具合です。

ポイント制度などとつなげて、もっと「また来たい」気持ちに

 予約した回数や使ってくれた金額に応じてポイントが貯まったり、特別な特典がもらえたりする仕組み(ポイント制度や会員ランクなど)と予約システムをつなげると、「また来よう!」という気持ちを後押しできます。今のポイント数や、次の特典まであとどれくらいかなどを、予約確認のメールやお知らせにさりげなく表示するのも効果的です。

例えば、「今回のご利用で、あなたの会員ランクがシルバーからゴールドにアップしました!次回からはゴールド会員さま限定の、ちょっと特別な予約枠も使えますよ」なんてお知らせが来たら、次に来るのがもっと楽しみになりますよね。

「お久しぶりです!」しばらく来ていないお客さまへの、優しい呼びかけ

 しばらく(お店の種類にもよりますが、例えば数ヶ月くらい)来店がないお客さまに対して、「お元気ですか?またいらっしゃいませんか?」という気持ちを込めて、特別な割引や限定の特典を送ってみましょう。

「お久しぶりです、〇〇さま。以前ご利用いただいた△△はいかがでしたか?」といった言葉で、以前のことを覚えていることを伝えると、お客さまも「覚えててくれたんだ」と嬉しくなるものです。 そんな時は、前回利用してくれた時から何か新しいメニューが増えたり、お店が少し変わったりした点を伝えるのも良い方法。「前回いらしてから、新しいシェフが来て、メニューもガラッと変わったんですよ。ぜひ一度お試しください!」なんて情報は、お客さまの興味をグッと引くかもしれません。

「これ、役に立つかも!」関連する情報で、もっと仲良くなる

 お客さまが以前使ってくれたサービスに関連する、ちょっと役立つ情報(例えば、美容院ならお家でのヘアケアのアドバイス、レストランなら季節の食材の豆知識など)を提供することで、単なる宣伝ではない「価値」を感じてもらい、お店との関係をより深いものにできます。

例えば、美容サロンなら、「今回施術させていただいたヘアスタイルを、お家でもっと長持ちさせるための簡単ケア方法」なんてメールを送ることで、「プロのアドバイス、嬉しいな」と思ってもらいながら、次回の予約への期待感も高められます。


予約そのものは一回の出来事ですが、その後の丁寧なフォローは、その一回を「また次も」そして「ずっと」という、お客さまとの長いお付き合いに変えるための、とても大切な架け橋です。予約システムで集めた情報を上手に使ったこうした一つひとつの積み重ねが、お客さまにお店のファンになってもらい、お客さまがずっとお店にもたらしてくれる価値(LTVと言ったりします)を高め、さらには「あのお店、すごくいいよ!」という嬉しい口コミを広げてくれる力になるのです。

こう考えると、予約システムは単に予約を受け付ける道具というだけでなく、お客さまとの関係を育て、お店を支えてくれる強力なエンジンだと言えますね。予約した後のコミュニケーションこそ、予約システムが持っている、もう一つの大きな価値なのかもしれません。

9. 予約システムの「使ってよかった!」を実感し、もっと良くするためのヒント(目標ってどう立てるの?)

Web予約システムを入れたら、「本当に役に立ってるのかな?」「もっとうまく使えないかな?」って思いますよね。それをちゃんと知って、もっと良くしていくためには、お店にピッタリな「ものさし」(目標、専門的にはKPIとも言います)を決めて、実際のデータを見ながら考えることがとっても大切です。

勘や経験だけに頼らず、数字と向き合うことで、予約の流れをスムーズにしたり、売上をもっと効率よく伸ばしたりできるんですよ。

9-1. 大事な「ものさし」(目標やKPI)と、その見つけ方

お店の「今」を知るための「ものさし」は色々ありますが、予約システムがうまく機能しているか、そしてお店の売上アップにしっかりつながっているかを見るために、特に次のような点をチェックしてみると良いでしょう。

「どれくらい見てもらえてるかな?」(アクセス数とお店の認知度)

    • ホームページや予約ページを見てくれた人の数:
      お店の予約の入り口になるページに、どれくらいの人が来てくれているか、まずは見てみましょう。
    • お客さまはどこから来たのかな?(お客さまがたどった道):
      お客さまが、検索サイトからか、SNSを見てか、広告からか、あるいは直接お店のページを見に来たのかなど、どの道を通って予約ページにたどり着いたかを知るのは大切です。これを見ると、どの宣伝方法が効果的だったのかが分かってきます。

「予約はスムーズに進んでる?」(予約の流れの成果)

    • 予約までたどり着いた人の割合(予約コンバージョン率 CVR):
      予約ページを見た人のうち、実際に予約までしてくれた人がどれくらいいるか、という割合です。「予約してくれた数 ÷ 予約ページを見た人数」で計算できます。予約の流れ全体がうまくいっているかどうかの、一番大切な「ものさし」の一つです。
    • 入力フォームを使い始めてくれた人の割合:
      予約ページを見た人のうち、予約情報を入力し始めてくれた人の割合。「入力し始めた数 ÷ 予約ページを見た人数」で計算します。予約フォームに興味を持ってくれたかどうかが分かります。
    • 入力フォームを最後まで終えてくれた人の割合:
      入力を始めた人のうち、最後まで予約を完了してくれた人がどれくらいいるか。「予約完了数 ÷ 入力し始めた数」で計算します。フォーム自体が使いやすかったかどうかの目安になります。
    • どのあたりで「やーめた」ってなっちゃった?(段階・項目ごとの離脱率):
      予約の流れのどのステップや、どの入力項目で、お客さまが途中で入力をやめてしまったか。問題点を見つけるために絶対にチェックしたいところです。

「どの窓口からの予約が多いのかな?」(窓口ごとの分析)

    • 窓口ごとの予約数や予約につながった割合:
      お店のホームページ、Google、SNS、グルメサイト、電話など、予約が入ってきた窓口ごとに、どれくらい予約につながったかを比べ、一番効果的な窓口を見つけましょう。
    • 窓口ごとに、予約1件とるのにいくらかかった?(獲得コスト):
      それぞれの窓口から1件の予約を取るのに、どれくらい費用がかかったか。例えば、広告経由の予約なら、広告費を予約数で割った金額です。

「仕事は楽になったかな?」(仕事の効率)

    • うっかりキャンセルは減った?(ドタキャン率):
      予約全体の数に対して、連絡なしでキャンセルされた数がどれくらいか。「ドタキャン数 ÷ 全予約数」で計算します。これが高いと、売上のロスや機会のロスにつながるので要注意です。
    • 手作業での予約にかかる時間は変わった?:
      システムを入れる前と後で、電話などで予約を受け付けて管理するのにかかっていたスタッフの時間が、どれくらい変わったかを比べてみましょう。
    • お店の席や時間はうまく埋まってる?(お店の稼働率):
      予約できる席や時間枠が、実際にどれだけ予約で埋まっているか。あまり埋まっていない時間帯は、特別なキャンペーンなどで工夫できないか考えてみましょう。

「売上は?お客さまとの長いお付き合いは?」(収益とお客さまの価値)

    • 1回の予約で平均いくら?(平均予約単価):
      「総売上 ÷ 全予約数」で計算します。
    • お客さま一人が、お店とずっと付き合ってくれたら?(顧客生涯価値 CLTV):
      一人のお客さまが、お店と付き合っていく中で、全体としてどれくらいの利益をもたらしてくれるか。リピート率や平均利用回数、平均単価からだいたいの数字が見えてきます。
    • また来てくれるお客さまはどれくらい?(リピート予約率):
      全予約の中で、リピーターさんの予約がどれくらいあるか。お客さまがどれだけお店を気に入ってくれているかが分かります。

「お客さまは喜んでくれてるかな?」(お客さま満足度)

    • ネットの口コミや評価はどうかな?:
      Googleレビューやグルメサイトなどの評価点やコメント内容をチェックしてみましょう。
    • お客さまの「生の声」を聞いてみよう:
      アンケートをお願いしたり、直接お話を聞いたりして得られたお客さまの感想。NPS(他人にどれくらいおすすめしたいかを示す指標)なども参考になります。

9-2. 「数字を見る道具」を上手に使おう(分析ツール)

これらの「ものさし」を効率よく測って分析するには、便利な道具を使うのが一番です。

予約システムについている分析画面(ダッシュボード)

多くの予約システムには、予約数や売上、どの窓口から予約が多いか、キャンセル率といった基本的な数字をグラフなどで見やすく表示してくれる機能がついています。まずはこの機能をフル活用しましょう。システムによっては、自分で見たい項目を選んでレポートを作ったり、データをパソコンに取り出したりもできます。

ウェブサイトの動きを見る道具(ウェブ解析ツール)

Google Analytics(グーグルアナリティクス)などを使って、ホームページでのお客さまの動きを詳しく追いかけ、分析します。予約完了を「目標(ゴール)」として設定し、予約の流れのどこで、どれくらいの人が次のステップに進んでいるか(あるいはやめてしまっているか)を見ることで、問題点を見つけやすくなります。UTMパラメータという印をつければ、どの広告やSNSの投稿から予約につながったかを正確に測れます。

入力フォーム専用の分析道具(EFOツール)

フォームの使いやすさを専門に分析する道具を入れれば、フォームの中でお客さまがどんな動きをしているかをより細かく知ることができます。項目ごとの入力にかかった時間、途中でやめてしまった場所、エラーがたくさん出た箇所などのデータは、フォームをもっと使いやすくするための大切な手がかりとなります。

お客さまとの関係を深める道具(CRMシステム)

 このシステムを使って、お客さまの情報(年齢層、性別、予約履歴、どんなキャンペーンに反応したかなど)を分析し、お客さまのグループごとに、どれくらい長くお店を利用してくれているか(LTV)や、リピート率などを把握しましょう。お客さまと長いお付き合いをしていくためには、CRMの活用が欠かせません。

まとめて見られる分析画面(統合ダッシュボード)

 色々な場所からデータを集めている場合は、Tableau(タブロー)やGoogleデータスタジオといった道具を使って、一つの画面でまとめて見られるようにすることも考えてみましょう。データが一覧できると、お店全体の状況が分かりやすくなり、判断もしやすくなります。

9-3. データを見て、考えて、試して、良くしていく!(PDCAサイクル)

データを集めて分析するだけでは、お店は良くなりません。そのデータを使って、具体的な改善につなげていく流れが必要です。その代表的なやり方が「PDCAサイクル」です。

Plan (計画する):

分析した結果を見て、「ここの数字をもっと良くしたいな」という「ものさし(KPI)」を見つけ、具体的で測れる目標を立てます。例えば、「3ヶ月後までに、予約フォームを最後まで入力してくれる人の割合を5%上げる」「ドタキャンの割合を2%減らす」といった感じです。大切なのは、SMART(スマート)と呼ばれる、具体的で(Specific)、測れて(Measurable)、頑張れば達成できて(Achievable)、お店の目標と関連があって(Relevant)、期限が決まっている(Time-bound)目標を立てること。 その目標を達成するために、具体的に何をするかも計画します。例えば、「入力項目を2つ減らしてみよう」「スマホでもっと見やすくしてみよう」「予約確認のメッセージを送るタイミングを変えてみよう」など。どうしてそれをやるのかが、目標とはっきりつながっていることが大切です。

Do (やってみる):

計画したことを実行します。この時、「A/Bテスト」という方法を使うと、変更したことの効果がより科学的に分かります。例えば、予約フォームのデザインを2種類用意して、どちらの方が予約完了率が高いかを実際に比べてみる、といったやり方です。

Check (確かめる):

やってみた後、関連する「ものさし(KPI)」の数字が、目標に対してどう変わったかを、分析ツールを使って測り、評価します。ただ数字が変わったのを見るだけでなく、「どうして変わったんだろう?」とその理由を考えることが大切。例えば、「予約フォームの項目を減らしたら、入力の手間が少なくなったから、予約完了率が3%上がったみたいだ」というように分析します。

Act (改善する・次に活かす):

確かめた結果、効果があったやり方は、お店の標準的なやり方として続けたり、他の部分でも応用したりします。あまり効果がなかったやり方は、見直して改善します。そして、また新しい課題を見つけて、次のPDCAサイクルをスタートさせます。このサイクルをぐるぐる回し続けることで、予約の流れがどんどん良くなっていきます。 例えば、「フォームの項目を減らしたら効果があったから、他の入力フォームも同じようにシンプルにしてみよう」「予約確認のタイミングを変えただけではあまり効果がなかったから、今度はメッセージの内容を変えてみよう」といった具合です。


見るべき数字はたくさんありますが、大切なのは、ただデータを集めて眺めることではなく、そのデータを使って具体的な行動を起こすこと。お店として本当に達成したい目標(例えば、新しいお客さまを増やす、ドタキャンを減らすなど)に直接つながる、いくつかの大事な「ものさし(KPI)」に集中しましょう。そして、それらの数字がどう変わったかに合わせて、次は何をするかという行動計画をはっきりさせておくべきです。

やみくもにたくさんの数字を追いかけると、情報が多すぎてかえって動けなくなってしまいます。予約の流れをもっと良くして、最終的に売上を上げるために、本当に「次の一手」につながる情報を見つけ出すことに力を入れましょう。データを見ながら考え、試して、良くしていく。この繰り返しが、予約システム導入の長期的な成功をきっともたらしてくれます。

10. まとめ:Web予約システムを上手に使って、お店をもっと元気にするカギ

Web予約システムは、今のサービス業にとって、単に予約受付をデジタル化する道具というわけではありません。売上を増やし、仕事の無駄をなくし、お客さまにもっと喜んでもらうための、とても戦略的な投資と言えます。24時間365日いつでも予約のチャンスがあり、人件費を減らせ、ドタキャンも抑えられ、データを見て宣伝や経営の判断ができ、お客さまがお店のファンになってくれる…そんな多くの良いことがあります。

これまでの話を通して分かってきた、Web予約システムを上手に使って成功するためのカギは、次の点にまとめられます。

お店にぴったりのシステムを、じっくり選ぶこと

お店の種類や大きさ、予算、そして今使っているシステム(レジやグルメサイトなど)とうまく連携できるかをよく考えて、一番合うシステムを選ぶことが最初のステップです。値段や知名度だけでなく、お店の仕事の流れに合った機能があるかどうかが大切。特に他のシステムとの連携はよく考えるべきポイントです。最初は基本的な機能から始めて、少しずつ機能を増やしていくのも良いやり方です。

お客さまが使いやすい予約の流れを作ること

 お客さまが迷わず、ストレスなく予約を終えられる、シンプルで分かりやすい画面や操作方法(UI/UX)を作ることが非常に大切。入力項目をできるだけ少なくしたり、指示を分かりやすくしたり、入力の手助けをしたりするなど、フォームを使いやすくする工夫(EFO)を取り入れましょう。特にスマホでの使いやすさ(モバイルファースト)は絶対に必要で、表示の速さや操作のしやすさに力を入れるべきです。予約完了までのステップをできるだけ少なくし、途中でやめてしまうのを防ぐ工夫が求められます。

色々な窓口からの予約をスムーズにつなげること

 お店のホームページ、Googleビジネスプロフィール、SNS、グルメサイトなど、お客さまが使いそうなデジタルの窓口全部から、簡単に予約システムへ行ける道筋を作りましょう。同時異なる窓口からの予約情報を一つにまとめて管理できるシステムを選ぶことが、運営の効率とお客さま体験の両面で絶対に必要。それぞれの窓口からの予約状況をリアルタイムで更新し、予約の重複を防ぐ機能は特に大切です。

ドタキャン対策をしっかりして、データを見て判断すること

 自動お知らせ機能(特にSMS)を使ったり、キャンセルルールを分かりやすく伝えたりすることは、費用のかかるドタキャンを減らすための基本的な方法です。お店の種類によっては、事前の支払いや保証金の導入も考えてみましょう。また、予約システムによって集まるお客さまのデータや予約データを積極的に活用。これらのデータは、お客さまに合わせた宣伝、一人ひとりに合ったサービス、そしてスタッフの配置や仕入れといった仕事の改善につながる貴重なヒントをくれます。

予約の後もお客さまとの関係を大切にし、常に測定・改善すること

予約が終わった後の「ありがとう」のメッセージや、感想のお願い、そして予約履歴に基づいた一人ひとりに合った情報提供や特典を通じて、お客さまとの良い関係を続け、また来てもらうようにしましょう。また、主な「ものさし(KPI)」を決めて、定期的に成果を測り、分析します。その結果を見て改善策を行い、効果を確かめる…このPDCAサイクルを回し続けることで、予約システムの価値を最大限に高められます。

新しい技術にも目を向けて、これからに備えること

 Web予約システムに関する技術はどんどん新しくなっています。AIが電話に出たり、自動で席を決めたり、もっと正確に需要を予測したり、声で操作できるAIアシスタントと連携したりと、新しい機能が次々と登場。これらの技術を取り入れることで、仕事がもっと楽になり、お客さまにもっと喜んでもらえるかもしれません。 同時に、予約データと宣伝の自動化(マーケティングオートメーション)やお客さま管理(CRM)との連携がもっと進めば、一人ひとりにぴったり合った、きめ細やかなサービスを提供できるようになるはずです。また、5Gの普及やスマホなどの進化で、予約の画面や操作はもっと直感的で使いやすくなっていくと考えられます。


「Web予約システムの導入は、単なるITの道具を入れることではなく、お店のやり方やお客さまとの関わり方全体を見直す機会でもあります。お客さまとの接点を総合的に見直し、デジタルと人の温かさの最適なバランスを探ることが、本当のお客さま満足と売上向上につながるのです。

より詳しい飲食店経営全体のポイントについては、こちらの記事もぜひご覧ください。

 


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